介護職の独立に必要な資格

介護職で独立する場合に必要なのは、介護福祉士か介護職員実務者研修修了か旧課程であるホームヘルパー1級課程修了のいずれかの資格である。なぜなら、介護事業の開業にはサービス提供責任者が必須だが、サービス提供責任者になるには、これらの資格を有することが必要条件となるからだ。以前は介護職員初任者研修を修めた上で、実務経験を3年以上務めるとなれたが、2018年に要件が改正されて条件から外れてしまった。そのため、介護職員初任者研修しか修めていない人は注意が必要だ。

また、介護福祉士になるには実務者研修を修了する必要があり、さらに初任者研修を受けていれば実務者研修の受講時間である450時間のうち130時間が免除になるので、初任者研修しか受けていない人は手始めに実務者研修を受けるのが良いだろう。このサービス提供責任者は、事業所利用者数が40人以下の場合は常勤で1人必要であり、そこから40人増える毎に1人ずつ提供責任者も増やさなくてはいけない。そのため、今後施設の規模を拡大していきたい場合は、サービス提供責任者の要件を満たす資格保持者の確保が欠かせない。

他にも、社会福祉士や精神保健福祉士の資格があると、生活相談員として配置することができる。生活相談員とは利用者と施設とのパイプ役となってくれる人であり、連絡や調整を行ってくれる大事な存在だ。さらに、管理栄養士や調理士の資格があれば、調理職員になれるので、施設で利用者の健康面を管理することができ、さらに外注するよりも費用を抑えたり食事の質を上げたりできる。